【研修会報告】令和5年度島根県CDEの会第2回研修会報告

2024.09.17CDEの会

2024年4月14日(日)
第2回研修会は松江赤十字病院6階講堂にて開催されました。

テーマは「糖尿病を持つ人の心理」で、講演、事例検討、活動報告の3部構成でした。
9時~12時30分の3時間半しかなかったのに、1日研修だったっけ?と思うくらい、満足度が高く濃厚な研修会でした。
参加者も80人を超え、熱気に包まれていました。

1.講演

「糖尿病を持つ(ある)人の心理的支援―糖尿病医療学」
講師:奈良県立医科大学 医師・患者関係学講座 教授 石井均先生

〇待ちに待った石井均先生のご講演、このレポート担当であることを忘れて聴き入ってしまいました。
糖尿病患者という表現が糖尿病を持つ(ある)人という表現になっている理由もよくわかりましたし、見慣れた「糖尿病治療の目標」というスライドにある目標に掲げてある“糖尿病のない人と変わらない寿命とQOL”の、“QOL”について、正しく理解していなかったのだなと反省させられました。

石井先生が若いころから疑問に感じられていたこと、ジョスリン糖尿病センターへの留学で学ばれたことなどの紹介もあり、人と人との信頼関係を築くことや、医療者の姿勢について学びなおす機会になりました。

Person with Diabetes(PwD)と結ばれること、目に見えないものの大切さ、聴くとはどういうことか等、たくさん勉強してきたのは気のせいだったのかもしれません。

自分の職種、自分の立場で出来ること、しなければならないこと、たくさん課題をもらったように思います。1日中聴いていたかったです。

2.事例検討

「1型糖尿病、神経障害、網膜症、褥瘡、ひきこもり傾向のある患者への支援」
報告者:安来市立病院看護部 岡 香代子先生
アドバイザー:奈良県立医科大学 医師・患者関係学講座 教授 石井均先生
馬場内科・乗本こころのクリニック 副院長 乗本共香先生

〇非常にたくさん病がある方への糖尿病看護について、悩んでいること、困っていること、わからないことなどを盛り込んだ症例紹介でした。

ナースならではの悩みだなと思う部分もあり、ディスカッションは難しかったのですが、「糖尿病どころではない」状態なのではないか?と思って聴きました。

アドバイザーの乗本先生、石井先生からは、非常に難しいけど大切な症例であることや、教科書に無いことが多いので継続して検討することで80人全員の力になるというアドバイスもいただきました。

たくさん考えることができ、心が動く事例検討でした。
岡さんありがとうございました。

3.活動報告

①江津済生会病院患者会の活動報告

報告者:江津済生会病院看護師 大﨑千恵先生

〇患者会の会員さんは少人数でも、どうやって魅力的な会にしていくか、知恵をしぼって継続されていることがわかりました。

私の所属する会も、会員数が減っていることや高齢者が多いことなど、難しい問題も多いですが、アイディア出し合って活動を続けたいなと思いました。

②雲南市立病院患者会の活動報告~悩んだ末、進んだ道は~

報告者:雲南市立病院 保健師 内田由美子先生

〇コロナ禍により、集まることが出来なかった時期に参加者が減り、会員数も減り、非常に苦労されたことがよくわかりました。

行政との協力、CDEの団結により、活動が続いていることが素晴らしいと思いました。
火を消さないようにする姿勢を見習いたいです。


以上、ほぼ感想になりましたが、研修報告でした。

令和5年度島根県CDEの会第2回研修会報告